少し本題からそれて、プロジェクト用に完全にカスタムのアニメーションを作成します。
CSS に含まれているイージング キーワードを使用したくない場合や、ウェブ アニメーションや JavaScript フレームワークを使用する場合もあります。このような場合、一般的には独自の曲線(または式)を定義して、プロジェクトのアニメーションの雰囲気を自在に変えることができます。
概要
- カスタム イージングによって、より独創的なプロジェクトを作成することができます。
- デフォルトのアニメーション曲線(ease-out、ease-in など)に似た、異なる箇所を強調した 3 次ベジェ曲線を作成できます。
- 弾力性のあるアニメーションやバウンス アニメーションなど、アニメーションのタイミングや動作をより詳細に制御する必要がある場合は、JavaScript を使用します。
アニメーションに CSS を使用している場合は、3 次ベジェ曲線を定義して、アニメーションのタイミングを指定することができます。実際、ease
、ease-in
、ease-out
、linear
のキーワードは、事前定義されたベジェ曲線にマッピングします。詳細については、CSS 遷移の仕様と ウェブ アニメーションの仕様を参照してください。
これらのベジェ曲線は 4 つの値、つまり 2 つの数値から成るペアを 2 つ使用して定義されます。各ペアは 3 次ベジェ曲線の制御点の X 座標と Y 座標を表します。ベジェ曲線の始点の座標は (0, 0)、終点の座標は (1, 1) です。2 つの制御点の X 値と Y 値を設定できます。2 つの制御点の X 座標の値には 0 ~ 1 の間の数値を指定します。一方、各制御点の Y 座標の値は 0 ~ 1 の範囲を超えて指定できます(上限値は仕様では明記されていません)。
各制御ポイントの X 値と Y 値を変更すると曲線が大きくなり、アニメーションの雰囲気が大きく変わります。たとえば、1 つ目の制御点が右下にある場合、アニメーションはゆっくりと動き出します。左上のエリアにあれば、すぐに起動できます。一方、2 つ目の制御点がグリッドの右下にある場合は最後の動きが速く、左上にある場合は最後の動きが遅くなります。
比較のために、典型的な ease-in-out 曲線とカスタム カーブの 2 つの曲線を以下に示します。
カスタム曲線の CSS は次のとおりです。
transition: transform 500ms cubic-bezier(0.465, 0.183, 0.153, 0.946);
最初の 2 つの数字は 1 つ目の制御点の X 座標と Y 座標で、2 つ目の 2 つの数字は 2 つ目の制御点の X 座標と Y 座標です。
カスタム曲線の作成は楽しい作業で、アニメーションの見え方を細かく制御することができます。たとえば、上の曲線では、従来のイーズインアウト曲線に似ていますが、イーズイン(「開始」部分)部分が短く、最後にゆっくりと減速していることがわかります。
こちらのアニメーション曲線ツールを使用して、曲線に応じてアニメーションの印象がどう変わるのかをご確認ください。
JavaScript フレームワークを使用して細かく制御する
場合によっては、3 次ベジェ曲線では実現できない高度な制御が必要になる場合があります。弾性のあるはずみを表現したり、アニメーションの実行を途中で停止したいことがありますが、それらを CSS で実現するのは困難です。
TweenMax
強力なフレームワークの 1 つに GreenSock の TweenMax(または、超軽量版の TweenLite)があります。これは非常に成熟したコードベースで、小さな JavaScript ライブラリでさまざまな制御が可能です。
TweenMax を使用するには、次のスクリプトをページに追加します。
<script src="https://cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/gsap/latest/TweenMax.min.js"></script>
スクリプトの準備ができたら要素に対して TweenMax を呼び出し、使用するプロパティとイージングを通知します。使用できるイージングのオプションは多数ありますが、次のコードでは elastic ease-out を使用しています。
var box = document.getElementById('my-box');
var animationDurationInSeconds = 1.5;
TweenMax.to(box, animationDurationInSeconds, {
x: '100%',
ease: 'Elastic.easeOut'
});
TweenMax のドキュメントに利用できるオプションが網羅されていますので、ぜひ一読してください。