2025 年 11 月に安定版とベータ版のウェブブラウザに搭載された興味深い機能をご紹介します。
公開日: 2025 年 11 月 26 日
安定版ブラウザのリリース
11 月に安定版としてリリースされた Firefox 145 と Safari 26.1 が、ウェブ プラットフォームにどのような影響を与えるのかを解説します。
Safari 26.1
この Safari のリリースは、主に既存の機能のバグと互換性の問題を修正するリリースです。
SVG での相対単位のサポートと、CSS アンカー配置での最後の成功した position-try フォールバックを記憶して、スタイルの変更時のレイアウト ジャンプを減らすサポートが追加されています。
Atomics.waitAsync()
Firefox 145 で Atomics.waitAsync() 静的メソッドがサポートされるようになりました。このメソッドを使用すると、共有メモリ ロケーションの値に基づいてスレッドを同期できます。値が非同期で待機され、オペレーションの結果を表すオブジェクトが返されます。今回のリリースで、Baseline が新たに利用可能になりました。
ToggleEvent source プロパティ
Firefox は ToggleEvent インターフェースの source プロパティもサポートしています。<button> などの HTML 要素によってポップオーバーが開閉される場合、イベントの source プロパティには、ポップオーバーをトリガーした要素が含まれます。
Integrity-Policy および Integrity-Policy-Report-Only HTTP ヘッダー
Firefox では、スクリプト リソースに対して Integrity-Policy と Integrity-Policy-Report-Only の HTTP ヘッダーがサポートされています。これにより、ウェブサイトでスクリプトのサブリソースの完全性を保証できます。
ベータ版ブラウザのリリース
ブラウザのベータ版では、ブラウザの次の安定版で提供される予定の機能をプレビューできます。この期間は、サイトに影響を与える可能性のある新機能や削除を、世界にリリースされる前にテストする絶好の機会です。今月の新しいベータ版は、Firefox 146 と Safari 26.2 です。
Firefox 146 には、CSS の contrast-color() 関数と <color> の display-p3-linear 色空間が含まれています。また、特定の DOM サブツリー内の要素を選択できる CSS @scope at-rule も含まれており、これは Baseline で新たに利用可能になります。
Safari 26.2 は、ブラウザの新機能が満載のリリースになりそうです。CSS の random() 関数と field-sizing プロパティが含まれています。hidden=until-found も含まれます。ボタンの command 属性と commandfor 属性も含まれます。